睡眠時無呼吸症候群 CPAPと花粉症対策のまとめ

花粉症の季節とCPAP治療

― 睡眠時無呼吸症候群の患者が春に気を付けたいポイント

春になると、スギやヒノキの花粉の飛散が本格化します。
日本では花粉症の有病率は年々増加しており、現在では国民の約4割が何らかの花粉症症状を経験しているとも言われています。

花粉症の症状として代表的なのは、

  • 鼻づまり

  • くしゃみ

  • 鼻水

  • 目のかゆみ

などですが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)でCPAP治療を行っている方にとっては、特に「鼻づまり」が大きな問題になります。

CPAPは基本的に鼻呼吸を前提とした治療であるため、花粉症によって鼻の通りが悪くなると、

  • マスクが苦しく感じる

  • CPAPが続けづらくなる

  • 睡眠の質が低下する

といった悩みが生じることがあります。

残念ながら、「花粉症+CPAP」に対する抜本的な対策というものは多くありません。
基本的には、一般的に言われている花粉症対策をしっかり行うことが重要になります。

そこで今回は、医療機関の情報や医師の解説なども参考にしながら、CPAPを使用している患者の視点で、花粉症の時期の対策を整理してみました。


花粉症の時期にCPAPを続けるための工夫

① 加温加湿器を使う

鼻づまりが気になる場合には、CPAP用の加温加湿器を使用する方法があります。

CPAPの空気は乾燥しやすく、乾燥した空気が鼻粘膜を刺激することで、鼻づまりが悪化することがあります。
加温加湿器を使うことで、鼻粘膜の乾燥を防ぎ、粘膜の状態を安定させる効果が期待できます。

ただし、加温加湿器は乾燥対策が主な目的の機能です。
そのため、花粉そのものによるアレルギー反応には、十分な効果が感じられない場合もあります。


② マスクの種類を変えてみる

花粉症の時期は、どうしても鼻呼吸が難しくなることがあります。

その場合には、マスクの種類を見直すことも一つの方法です。

CPAPのマスクには主に

  • 鼻マスク

  • 鼻ピローマスク

  • フルフェイスマスク(鼻+口)

などの種類があります。

鼻づまりが強い時期には、鼻と口の両方を覆うフルフェイスマスクに変更することで、口呼吸にも対応でき、CPAPを続けやすくなることがあります。

花粉症の時期だけマスクを変更するという方法も、現実的な対策の一つです。


③ 花粉対策フィルターを使う

CPAPは本体のフィルターを通して空気を取り込む構造になっています。
機種によっては、花粉対策用の高性能フィルターが用意されている場合もあります。

フィルターを花粉対策タイプに変更することで、CPAPが取り込む空気中の花粉をある程度減らすことができ、症状の軽減につながる場合があります。

機種によって対応が異なるため、医療機関や機器提供会社に確認してみるとよいでしょう。


④ フィルターの清掃・交換

CPAPのフィルターは、意外とお手入れを忘れがちな部分でもあります。

フィルターには

  • 花粉

  • ほこり

  • 空気中の微粒子

などが徐々に蓄積していきます。

汚れたフィルターをそのまま使い続けると、空気の流れが悪くなったり、鼻粘膜を刺激する原因になることもあります。

特に花粉の多い時期は、

  • フィルターの洗浄

  • フィルターの交換

普段より意識して行うことをおすすめします。


花粉症対策は「基本を徹底すること」が大切

CPAPユーザーに限った特別な花粉症対策というものは、残念ながら多くありません。

そのため、

  • 花粉情報の確認

  • 外出時のマスク着用

  • 帰宅時の衣類の花粉除去

  • 室内の空気清浄

  • 適切な薬物治療

といった一般的な花粉症対策を徹底することが、結果としてCPAP治療を続けるための最も重要なポイントになります。

鼻づまりが強く、CPAPがどうしても使いづらい場合には、無理をせず主治医に相談することも大切です。


花粉症の季節は、CPAP治療を行っている患者にとって少しつらい時期でもあります。
しかし、いくつかの工夫によって治療を継続しやすくすることは可能です。

患者の会としても、こうした情報を整理しながら、皆さまがより快適にCPAP治療を続けられる環境づくりをサポートしていきたいと考えています。


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本記事は、医学的アドバイスや診断を目的とするものではなく、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。記事内容に基づく判断や行動について、当会では一切の責任を負いかねます。健康に関わる重要な判断は、必ず医療機関にご相談ください。