CPAPはずっと使い続ける必要がありますか?

患者の会にお寄せ頂いた質問や、やり取りの中から、共有しておいた方が良いと思われるものを順次記事化しています。皆様の参考になることがあれば幸いです。


CPAPは“その夜だけ良くする機械”ではなく、無呼吸を根本から抑える治療です

CPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、特に閉塞性タイプに対して世界的に標準治療とされている方法です。仕組みはとてもシンプルで、寝ている間に一定の空気圧を送り、気道が閉じないように支える治療法です。

では、この機械は 一生使い続けるものなのか?
ここは多くの患者さんが気になるポイントです。

結論としては、多くのケースで“継続使用が必要”

CPAPは

・ 気道を広げる
・ 無呼吸を防ぐ
・ 睡眠の質を改善する

という効果がありますが、根本的に 「気道を細くする体質・解剖学的特徴・筋力低下・肥満」 を治すわけではありません。機械を止めれば、その夜から再び無呼吸が起きてしまうという患者さんが多いのが現状です。

つまり、CPAPは「症状を抑える治療」であり、「原因を取り除く治療」ではないため、継続が大切になります。

では、一生続けなければいけないのか?

実は、ケースによって答えは変わります。
以下のような条件が整えば中止できることもあります。

①減量により無呼吸が大きく改善した場合

体重減少は、

・ 首まわりの脂肪
・ のどの奥の脂肪
・ 舌根の脂肪沈着

を減らし、気道を広げる効果が期待できます。特にBMIが高い状態でSASがある人は、体重を5〜10%落とすだけで無呼吸が改善するケースもあります。

ただし、「自己判断でCPAPをやめてはいけない」という点が非常に重要です。
必ず 再検査をしてもらい、医師の判断で中止の可否を決めてください。

②顎や鼻の構造の問題が手術で改善した場合

例えば、

・ 鼻中隔湾曲
・ 扁桃肥大
・ アデノイド肥大
・ 下顎の小ささ

など、明確な原因が手術で取り除かれると、CPAPが不要になることがあります。
ただし手術だけですべての無呼吸が治るケースは多くはありません。
期待値の調整が必要です。

③加齢やホルモン変化による無呼吸が一時的な場合

まれに、更年期や体調の変化で一時的に悪化しているケースでは、数年後に改善することがあります。しかし、こちらも 必ず検査で確認してください。

逆に、ずっと続けたほうが良い人は?

以下に該当する場合、CPAPの継続が強く推奨されます:

・ 中等症〜重症の無呼吸
・ 高血圧(特に治りづらいタイプ)
・ 心房細動などの心臓病がある
・ 糖尿病
・ 昼間の眠気が強い
・ いびきが激しい
・ 肥満が改善していない

CPAPを使うことで

・ 血圧が下がる
・ 心臓病リスクが下がる
・ 脳卒中予防になる
・ 日中の集中力が改善する

などの多くのメリットがあります。
健康のためにも、続ける価値は非常に大きい治療です。

CPAPは“生涯の負担”ではなく“眠れる体を取り戻す方法”

実際、多くの患者さんが
「最初は抵抗があったけれど、使うと朝の目覚めが全く違う」
「もう手放したくない」
と話します。

CPAPは、習慣化すると歯磨きのように生活の一部になり、むしろ使わない夜のほうが辛いと感じる方が多い治療です。

この記事で押さえたいこと

・ CPAPは無呼吸を防ぎ、睡眠と健康を守る治療
・ 多くの場合は継続が必要
・ しかし、減量・手術などで改善すれば中止できることもある
・ 必ず医師の再検査が必要
・ CPAP継続は心臓・脳・血圧の健康維持に大きく役立つ

「一生続く」ではなく「続けたほうが圧倒的に健康に良い治療」というイメージが正しい理解です。

患者の会からのメッセージ

私たち「睡眠時無呼吸症候群に打ち克つための患者の会」では、同じ悩みを抱える方々が安心して相談できる場所を提供しています。

最新のCPAPも無料体験可能ですので、気になる方は是非ご相談ください。

詳しくは以下をご覧ください。

無呼吸&いびき相談室

無料でSASの相談や、CPAPの体験ができます


本記事は、医学的アドバイスや診断を目的とするものではなく、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。記事内容に基づく判断や行動について、当会では一切の責任を負いかねます。健康に関わる重要な判断は、必ず医療機関にご相談ください。

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