睡眠時無呼吸症候群は、女性にも多いのでしょうか?

患者の会にお寄せ頂いた質問や、やり取りの中から、共有しておいた方が良いと思われるものを順次記事化しています。皆様の参考になることがあれば幸いです。


「いびき=男性」「無呼吸=男性の病気」ではない

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、一般的に“男性に多い病気”と認識されています。
しかし、近年の研究では、女性にも決して少なくない割合で発症することが明らかになっています。

特に、女性の場合は男性と症状の出方が異なるため、気づかれにくく、診断が遅れやすいという問題があります。

女性にも睡眠時無呼吸が多い理由

以下の背景から、女性のSASは見過ごされやすい一方、実際には決して珍しい病気ではありません。

① 更年期以降に発症率が急増する

女性ホルモン(特にエストロゲンとプロゲステロン)は、

・ 上気道の筋肉を保つ
・ 呼吸の安定に関わる

といった役割を持っています。

しかし、閉経が近づくとホルモン量が減少し、気道が狭くなりやすい状態 → 無呼吸が起こりやすい状態に変化します。

そのため、

・ 40代以降
・ 特に更年期〜60代以降

の女性で発症率が上昇します。

② 女性は「典型的ないびき」が出ない場合が多い

男性に比べ、女性は以下のように症状が“控えめ”に見えることがあります:

・ 大きないびきが少ない
・ 無呼吸が短く細切れ
・ 息が詰まる感じが自覚しにくい

そのため、本人も家族も「ただ疲れているだけ」「ストレスのせい」と思い込みやすく、SASであることに気づきにくいのです。

③ 典型的でない“女性特有の症状”が多い

女性のSASは、男性とは違う症状が目立つことがあります。

よくある女性の症状

・ 眠気より「疲労感」「倦怠感」
・ うつ症状、不安感、集中力の低下
・ 頭痛(特に朝)
・ 夜間の頻尿
・ 睡眠の質の低下(中途覚醒)
・ のどの乾燥、鼻づまり

これらは更年期症状とも重なるため、SASだと認識されず病院に行きにくいという問題もあります。

④ 肥満だけが原因ではない(女性の体型にも特徴が)

女性は男性とは異なる脂肪分布を持ち、

・ 下あごが小さい
・ 舌が後方に落ちやすい
・ 甲状腺疾患が背景にあることも

など、体型的・医学的理由で気道が狭くなるケースもあります。
肥満でなくてもSASになる女性は多く「太っていないから大丈夫」という思い込みが危険です。

女性の睡眠時無呼吸が見逃されるとどうなる?

診断が遅れることで、次のようなリスクが高まります。

・ 高血圧(特に治りにくいタイプ)
・ 心疾患(心不全・不整脈)
・ 脳血管障害
・ 糖代謝異常(糖尿病の悪化)
・ 抑うつ症状の悪化
・ 寝不足による生活の質の低下

女性が「原因不明の疲れ」「メンタル不調」で悩んでいるとき、実は夜間の無呼吸が背景にあるケースは珍しくありません。

では、どんな女性が検査したほうが良い?

次の特徴に心当たりがある方は、SASが隠れている可能性があります。

・ 更年期に入った(40代後半〜60代)
・ 朝の頭痛や喉の渇きが続く
・ 日中の疲労が強い、眠気がある
・ 大きないびきはないが寝息が荒いと言われる
・ 夜中に何度も目が覚める
・ 高血圧や不整脈があるのに原因がはっきりしない
・ 肥満ではないが顔やあごが小さめ
・ 甲状腺の病気がある

1つでも当てはまれば、検査を受ける価値があります。

女性の睡眠時無呼吸は、治療すれば大きく改善する

特に女性の場合、以下の点が治療により大きく改善しやすいと言われています。

・ 疲労感
・ 寝起きの不調
・ 気分の落ち込み
・ 集中力の低下

CPAP治療や口腔内装置など、女性も使いやすい治療方法が整っています。

女性にも睡眠時無呼吸は多く、気づきにくいだけ

・ 発症率は決して低くない
・ 特に更年期で急増
・ 症状が男性と異なるため見逃されがち
・ 検査すればはっきり分かる
・ 早期治療で生活の質が大きく改善

女性こそ、早めに気づくことが健康を守る第一歩です。

患者の会からのメッセージ

私たち「睡眠時無呼吸症候群に打ち克つための患者の会」では、同じ悩みを抱える方々が安心して相談できる場所を提供しています。

最新のCPAPも無料体験可能ですので、気になる方は是非ご相談ください。

詳しくは以下をご覧ください。

無呼吸&いびき相談室

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本記事は、医学的アドバイスや診断を目的とするものではなく、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。記事内容に基づく判断や行動について、当会では一切の責任を負いかねます。健康に関わる重要な判断は、必ず医療機関にご相談ください。